活動内容
Activity

「ことなしの美術展」 開催報告

2015.02.06

終戦70年~事無しに、霊験なる御霊を祈り、芸術の架け橋で世界を繋ぐ~ 
Art Exhibition of KOTONASHI

「ことなしの美術展」開催報告
人の心を繋ぐ美術交流の軌跡 「ことなし」に導く日本とハワイの美術

終戦70年を記念した「ことなしの美術展」が、ダイヤモンドヘッドを間近に臨むハワイ州立大学カピオラニ・コミュニティカレッジ内ラーマ・ライブラリーにて10時より開会式が開始された。

2014年12月4日午前

始めに共催一般社団法人世界芸術文化交流会の赤尾信敏最高顧問から開会の挨拶が行われ、内容は終戦70年を翌年(2015年)に控え開催する本展における平和提唱は意義深いことを訴えた。  
  
続いて同じく共催のハワイ州立大学カピオラニ・コミュニティカレッジ学長レオン・リチャード氏による挨拶が為され、日本の美術の文化教育が行われることを高く評価する旨を述べた。  
  
続いて在ホノルル日本国総領事重枝豊英様よりご祝辞を賜り、総領事ご本人が日本の文化推進に尽力されていることから「ことなし」という古い言い回しなどを話に織り交ぜてご挨拶頂いた。 

次にハワイ州政府文化担当部長ジョナサン・ジョンソン氏は、祝辞の他に翌日に開かれるハワイ州政府主催のフライデーナイトイベント(日本書家による揮毫パフォーマンス参加:弊誌『bun-ten』52号12~13頁に紹介)という文化イベントの宣伝も交えて、歓迎のご挨拶をされた。  
  
最後にホノルル市芸術文化担当責任者ミスティ・ケライ女史によってハワイの言葉の唄を交えて祝辞を頂いた。  
  
開会式を締めるのは書家角南翔子氏による席上揮毫となる。  
  
後に館内にて現地要人と共催関係者とともに展示作品を鑑賞し開会式から展観は終了した。

書家 角南翔子氏による席上揮毫

赤尾信敏WAC最高顧問からレオン・リチャード学長へ「ことなしの美術展」の収蔵目録が手渡された。

開会式スピーチ 内容一部抜粋

赤尾 信敏 WAC最高顧問

この度は、リチャード学長、重枝総領事、ハワイ州よりジョンソン氏、ホノルル市ケライ氏、KCCの美術家の方々とお会い出来、本展開催となったことを光栄に存じます。
この「ことなしの美術展」は翌年に終戦70年を迎えることから、改めて平和を願う意味で開戦の地となったハワイで行う運びとなりました。
本日ここに訪問された日本の美術家の皆様は平和をこよなく愛する方であり、この地で美術による平和提唱をされることは非常に意義深いことです。そして日本の美術家とハワイの美術による交流が世界平和に貢献出来れば幸に存じます。

ハワイ州立大学KCC レオン・リチャード学長 

本日は、「ALOHA」の心を開いて、日本の美術家の皆様、重枝総領事、赤尾最高顧問、WAC、州政府ジョンソン氏、ホノルル市ケライ氏始め、皆様を歓迎致します。
この美術展がKCCで開催されることは非常に重要なことです。
私たちの目標は国際化ですが、それには色々な意味があり、国際的、文化的にということですから、芸術文化によって子供たちに国際交流を体験させること、そしてその重要な役割を果たす日本美術家の皆様に心から感謝しており、この美術展がよいものになるよう祈っています。

在ホノルル日本国総領事館  重枝 豊英総領事 

「ALOHA!」、お招き頂きまして誠に有り難うございました。
日本からお越しの美術家の皆様にも感謝申し上げます。
そして本展共催の赤尾大使を始めとするWACの皆様と学長始めKCCの皆様、その後援にあたるハワイ州、ホノルル市の関係各位には心より開催をお祝いします。
この美術展がこのハワイで行われることは非常に意義深いことかと思います。日本とアメリカは不幸な歴史を持っておりますが、今日は世界で最も信頼のおける関係になっています。
この美術展で平和が如何に大事であるかを子ども達に示し、後世まで平和を願う心を作れることを願っています。

ハワイ州文化担当部長 ジョナサン・ジョンソン氏 

KCCにおける「ことなしの美術展」開催にお祝いの言葉を申し上げます。
私の二十歳の子どもはKCCに通っていますから、非常に伝統的且つ本格的な作品を見せてあげることが出来、大変感激しています。
ハワイと日本の関係上のルーツは非常に深いものがあり、お互いに不幸な出来事がありましたが、美術文化というものが教育に組み込まれ、そのことによって平和というものを感じ取れることが出来ると考えています。
眼に見えない心を形にする芸術の素晴らしさは計り知れません。是非良い展覧会にして下さい。ありがとう。

ホノルル市 芸術文化担当責任者ミスティ・ケライ女史 

「みなさん おはようございます!」(日本語)。  
私はマキキ日本語学校を卒業しておりまして、当時のコダマ校長先生には、最初の茶色い髪の卒業生だと言われました。ですから、本日お会いした日本の強い女性芸術家の皆様、私も強いハワイ系日本人です。宜しくお願いします。
先ず、このKCCにおいて日本の芸術家の作品が展示されることに心から歓迎致します。
この展覧会は人間としての繋がりを果たす素晴しいものになると思っております。
そして、美術文化で平和を提唱するという意義深い行動は大いに称讃すべきことと応援しております。  
「ありがとう。マハロ」。

同日午後

カピオラニ・コミュニティカレッジのカフェテリアでは、3人の美術家による揮毫、作画のパフォーマンスが行われ、ハワイの美術家などは、書や水墨の独特の筆の動きなどに感心を示していた様子であった。

実演講師:山内清香氏(書道)

実演講師:向山忍舟氏(書道)

実演講師:垣見淮芳氏(水墨画)

同日夕刻
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同カレッジ内にてレセプションパーティーが開かれ、現地の美術家との歓談もあり、両国の親善が深まった。

同日夕刻

午前。

同カレッジ内オラパ校舎にて、日本美術セミナーが行われた。

日本画、洋画、工芸など多種多様な美術作品の解説や実演などでセミナーが展開され、概ね本展における日本美術によるハワイ大学との交流は終了となった。

セミナー講師:浅尾水香子氏(彫刻画)

セミナー講師:酒井文子氏(洋画)

セミナー講師:広末佳世子氏(日本画)

セミナー講師:丸尾百合子氏(皮革工芸)

会期

2014年12月4日(木)~10日(水) 

会場

ハワイ州立大学機構カピオラニ・コミュニティカレッジ(LAMAライブラリー) 

共催

ハワイ州立大学機構カピオラニ・コミュニティカレッジ 
一般社団法人世界芸術文化交流会 

後援

ハワイ州政府文化芸術財団/ホノルル市/日本国総領事館 

広報

bun-ten(美術書籍/(株)フィネス発行)