日台50年の歴史が生み出す 日台の絆展 開催報告
嘗て、日本が統治した時代の「臺灣總督府専賣局松山煙草工場」の館銘板(右写真)が残されています。専売局となっていることで専売公社に繋がるイメージが湧いてきます。左写真は、煙草工場当時の建物の写真や歴史が記されております。現在の「松山文創園區」は、ほぼ当時のままの建物を活用し、日台友好の証としてそのままの姿が残されているようです。
令和7年3月8日から始まった「日台の絆展」は無事、同月12日に幕を閉じました。ご出展者の皆様方には心よりお礼申し上げます。(日本作品125点、台湾作品7点、計132点展示)
開会式
初日8日の開会式には、18名の日本美術家と7名の台湾美術家がご参加となりました。
7名の台湾美術家は台日美術協会理事長の林吉裕(リン・ジーユウ)先生始め林聰明(リン・ツォンミン)先生、郭艶雅(カク・イェンヤー)先生、戴敬晃(タイ・ジンファン)先生、成志偉(セイ・ジウェイ)先生、古雅仁(ク・ヤーレン)先生、蒲玉蓓(プー・ユーペイ)先生といった著名な作家が出展もして頂きました。
赤尾信敏最高顧問
開会スピーチ
初めに一般社団法人藝文協会の赤尾信敏最高顧問の開会のご挨拶からスタート致しました。
開会ご挨拶要約
本日よりここ、松山文創園區で始まりました「日台の絆展」の開催に当たりまして藝文協会を代表して一言ご挨拶を申し上げたいと思います。
私共藝文協会は2000年に設立され、本年は四半世紀となる25年の節目の年となります。
これまで海外では、本部を設置するタイ王国を中心に、東南アジアとの交流はベトナム、マレーシア、欧州ではイタリアを始め、ロシア、ポルトガル、リトアニア、スウェーデン、そしてハワイなどでの美術展を開催し、各国の皆様との交流を通じ、相互理解や友好協力関係の増進に努めてきております。
日本では、世界遺産の日光東照宮を中心に、年に2回のペースで開催してきております。私共の、もう一つの活動の柱は、美術を通じた若者たちへの教育や交流です。美術展開催の機会に、「子供たちとのふれあいセッション」や「学生たちとのワークショップ」を開催してきております。「ふれあいセッション」では、美術による教育を通じて、将来を担う子供たちの豊かな想像力や知的好奇心を育むことを目指しております。明日行われる、謝謝台湾プロジェクトでも、皆様の前で、日本美術を身近に感じて頂くために、団扇にひらがなや漢字を書いたり、絵を描いたりすることが決まっており、さらには卵を用いたエッグデコパージュというジャンルで照明などを制作するワークショップを行う予定です。
本展でも現在のアートの多様性を知るきっかけや美術に触れる機会を作り、台湾の人たちとの交流を機に、日本と台湾の友好協力関係が一層深まることを願う次第です。
林吉裕先生スピーチ要約
尊敬する赤尾信敏最高顧問、石川文隆代表理事、日本台湾交流協会台北事務所の皆様、そして台日文化芸術交流に関心を寄せてくださっている皆様、こんにちは!
本日、台日美術協会の会長として、この意義深い「日台の絆展」に参加できることを、大変光栄に存じます。
この展覧会が無事に開催できることは、一般社団法人藝文協会の綿密なご企画、そして日本台湾交流協会台北事務所のご支援のおかげです。心より感謝申し上げます。
今回の展覧会は、単なる芸術の宴にとどまらず、心に響く物語でもあります。
2011年3月11日、日本は大震災に見舞われ、多大な被害を受けました。その際に、台湾は真摯な友情を以て、世界で最も積極的に寄付と救援活動を行った国になりました。
その台湾からの思いやりと温かさは、私たちの絆をさらに深めてくれました。
現在、台湾が2024年東部地震という試練に直面している中で、私たちも日本からの祝福と支援を深く感じでいます。 従って、この展覧会は単なる芸術の交流を超えて、台湾と日本両国の友情と理解を深める大切な一歩になります。
今回の展覧会は100名以上の日本のアーティストの作品が集まっております。同時に、台日美術協会の7名のアーティストが招待され、素晴らしい作品と共に展示できることを大変光栄に存じます。
今回展示されている作品は、芸術の多様性と深みを表現するだけではなく、台日両国における文化芸術交流と相互作用を象徴するものでもあります。 私たちが創作を通じて、深く相互理解して、称え合い、そして共に手を取り合って、美しい未来を築いていけることを願っております。

林吉裕台日美術協会会長
藝文協会代表理事挨拶
この度は台湾の大地震を日本国民が知り得て、2011年に自然災害を被った日本の東日本大震災及び津波大被災への台湾の全国民の方々の多大なるご支援に対しまして『謝謝台湾プロジェクト』に参加させて頂いておりますが、私どもは日清戦争以降の台湾との関係性を重要に思っております。
私たち芸術文化の交流は、貴国との尊い歴史が今の両国になっていると信じております。皆様、台湾国民の生き方や普段の生活は、これまでの日本との友好交流があったからこそとのことと考えております。
我々、日本人は台湾という国を大切に考えております。従いまして、これからの両国との未来、世界共通語の芸術を台湾の皆様と考えてゆけるため、今回の美術交流展を開催したく存じます。
※関係各位へのお礼は文章からは割愛しております。
表彰式
主催藝文協会赤尾信敏最高顧問から台日美術家へ「日台の絆展功労賞」が授与されました。 初めに台湾美術家から賞状が受け渡されました。
赤尾最高顧問から林吉裕台日美術協会会長へ授与
成志偉先生へ授与
林聰明先生へ授与
古雅仁先生へ授与
郭艶雅先生へ授与
蒲玉蓓先生へ授与
戴敬晃先生へ授与
表彰式の後には、訪台した各日本美術家と赤尾最高顧問、林会長とのスリーショットを出展作品の前で記念撮影を終えて、開会式は終了いたしました。
尚、その後も台湾美術家の皆様は日本美術家との交流を望まれて、作品についての話に花をさかせてや歓談していました。
こうした交流ができるのも、台湾総督府民政長官に着任した後藤新平という医師であり政治家でもあった人間の行動が、今の台湾と日本の関係性を築かせたことは間違いなく、検疫による風土病根絶を目指し、台湾国民の健康維持に力を尽くしたことが、台湾人の心に響いたと言っても過言ではないでしょう。
この度の展覧会は3月12日に終了致しましたが、5日間の来場者述べ人数は凡そ1000人を超えています。
また、会場に設置した作品投票アンケート用紙は500件以上に及び、日本美術への関心が寄せられたというバロメータの一因となりました。

投票されたアンケート用紙
謝謝台湾計画
このプロジェクトは、今から14年前の東日本大震災に向けて、世界一早く、そして最大の支援を頂いた台湾への感謝の気持ちを込めたイベントとなっています。
このイベントは、当時の日本の台湾留学生たちが、素直にお礼をしたいという気持ちを形に表せないだろうかという希望が、周囲の大人たちを動かし、協力を得て学生自らが手作業で始めたものです。
このイベントは、既に14回続き、毎年様々な大学生が入れ替わりで、このイベント運営を継承してきています。こうした学生たちの純粋な心で支えられる交流イベントですから、本年2025年の美術家の参画は、大変意義深いものになったことと思われます。

謝謝台湾計画石碑集合

謝謝台湾計画ステージ

謝謝台湾計画ワーク・ショップ
会場風景①
会場風景④
会場風景⑦
会場風景②
会場風景⑤
松山文創園區の広大な敷地図面
巨大な台北ドームも隣接し、野球などでも多くの賑わいが期待されています。
会場風景③
会場風景⑥
敷地内では様々なイベントによって、多くの人々で賑わっています。
日台50年の歴史が生み出す 日台の絆展 概要
会期
2025年3月8日(土)~12日(水)
会場
松山文創園區 創意空間(台北)
主催
一般社団法人 藝文協会
運営
株式会社フィネス
協力
日本台湾交流協会台北事務所/ジャパン・カルチャーコミュニケーション株式会社/國立臺灣大學