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吉田松陰生誕190周年記念 幕末の書と現代美術に見る美術教育展 まなびや

令和2年4月18日から5月1日と5月9日から22日の二会期で、
お江戸日本橋ぎゃらりーにて「まなびや」展が開催されました。
はじめに藝文協会赤尾信敏最高顧問による開会の挨拶が行われました。


赤尾最高顧問挨拶
 この展覧会は幕末の志士たちの書や水墨画と現代日本美術作品が一堂に介したものになります。こうした美術展は今回で4回目となりまして、一番最初は2017年の明治維新150年のときに行われました。150年前には、徳川幕府の世であったわけですが、京都の二条城で「大政奉還」が行われ、明治の時代に移行されてゆくわけなんですね。こうしたことは、今日の日本の小中学校でも歴史の勉強で習うところですから、非常にこの展覧会は学業の部分でも意義深いと言えますね。
 この展覧会は普通では本当に難しいものになっています。それはですね、坂本龍馬や伊藤博文、西郷隆盛などの真筆をお持ちになっていらっしゃる橋本様という全国龍馬社中の幹部の方が、幕末と現代のコラボレーションを非常に面白いということで、積極的にこうした展覧会にご協力下さっているということなんですね。
 明治維新150年の時には、衆議院の憲政会館や江戸東京博物館でも展示されたんですね。 非常に大きな美術展が開催されたわけですが、ここお江戸日本橋ギャラリーはそうしたものに続いて開催されているということなんですね。
 藝文協会は、明治維新の素晴らしい志士たちばかりではなく、日光東照宮とも手をとりあって、芸術が如何に地域の子供たちの教育にふさわしいものであるかを、発信しています。
 是非、今後とも先生方の秀麗な作品によってご協力下されば幸いに存じます。


宗像東洋芸術顧問ギャラリートーク
 日本の転換期でもある明治維新は、歴史の教科書でも大きく取り上げられるところですが、私が専門にしております書や水墨画などの芸術の歴史にも登場してきますし、NHKの大河ドラマでも大きく扱われていますので、そうしたことも踏まえましてギャラリートークしてゆきたいと思います。
 久坂玄瑞は吉田松陰門下では最も秀才と言われておりまして、更には墨芸術においての実力は周囲を逸脱するほどの才能がありますので、一見の価値は充分に備えているかと存じます。 
 さて、続いて秋月悌次郎ですが、非常に勇敢で物事を突き詰めて考える人でしたね。福島出身ですが、松陰のいる山口で日本の行末を果敢に考えた志士ですね。 
 次は、吉田松陰への寄せ書きになります。龍馬は心の師として水墨画を描いており、伊藤博文は寄せ書きのタイトルを担うような文字を書いていますね。 
 そして、高杉晋作、杉聴雨、野村望東の流麗な書は、松陰を想う気持ちが現れていますね。
 勝海舟は、門下ではないですが、彼の人徳に魅かれていたと思います。その隣に松陰の書があることで、明治維新の動向が窺えると思います。  そして、高杉晋作の書は彼の性格とは全く違うような美しい書であると思います。 
 続いて佐久間象山は、書の世界の鬼才であると私は感じます。その上、世の中を動かす力量は、龍馬以上だったかも知れません。
 最後に、狩野派の絵師松州が描いた松陰肖像画は、松陰の辞世の句に寄り添い色彩豊かに表現されています。 
 本日は、非常に簡単ではありますが、疫病のこともございますので、ここで終わりたく存じます。


※ご挨拶、ギャラリートークは要約しております。

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