一般社団法人 藝文協会(芸文協会)

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    日光東照宮分社ベトナム東照宮 芸術清祓 掲揚証書授与式開催及び掲揚の模様

日越外交関係樹立 50 周年記念事業  東照大権現に捧ぐ 芸術作品による幟旗・旗揃え
日光東照宮分社ベトナム東照宮 芸術清祓 掲揚証書授与式開催及び掲揚の模様

4月15日 掲揚証書授与式
 ベトナム東部南シナ海に面するダナンの日光東照宮分社ベトナム東照宮(ダナンホテル三日月内)にて「芸術清祓」(一般社団法人藝文協会主催)幟旗掲揚証書授与式が行われた。
 徳川家康公を祀る日光東照宮の御霊が宿った「日光東照宮分霊三日月神輿」がダナンホテル三日月内に設置されている。
 「清祓」とは、世の中を清めるための神事であり、現在では悪疫や災害等が頻発した際に行われる行事となっている。本企画は近年の新型コロナウイルス感染症や2022年2月から始まった紛争の長期化、さらに度重なる異常気象による大雨・洪水・台風が発生していることから、徳川家康公の平和理念「天下泰平」への祈りに肖り、今こそ芸術文化の力を「芸術清祓」幟旗に託そうとするものである。
 式典には、当会赤尾信敏最高顧問始め、矢ヶ部義則在ダナン日本国総領事、ベトナム東照宮を代表して「ダナンホテル三日月」益子美智緒会長室室長にご来臨いただいた。

一般社団法人藝文協会赤尾信敏最高顧問挨拶(要約) 
 ただいまご紹介に与りました藝文協会の赤尾信敏でございます。
 私と藝文協会の関係は、前身亜細亜芸術文化交流会時代の出会いとなります。確か2001年に、私がタイ駐在大使の時であったと記憶しております。当時、バンコックのホテル・ラウンジでブース個展のようなものが開催されており、その時、代表の石川さんから、「大使、このような席にもお越しいただけるんですか」と訊ねられましたので、「日本の方々が催される企画に招待されて来るのは当然です」と申し上げたのです。石川さんが大変感激していたことが印象に残っております。
 私はその後帰国して退官しましたが、たまたま日本アセアンセンターの事務総長をしていた関係で、石川代表が東京でタイやマレーシアとの交流事業をされるような機会に、懇親会などに招待され、日本・アセアン双方の美術家の皆様との交流会に参加させていただきました。公職から退職後の2009年春から、顧問としてお付き合いさせていただいております。
 では、藝文協会についてご紹介します。もう既にご存知の美術家の方もおられると存じますので、なるべく簡単にお話いたします。藝文協会は2000年発足の亜細亜芸術文化交流会から始まりました。そして世界芸術文化交流会(2012年一般社団法人として組織)と改称されました。2019年には一般社団法人藝文協会と改称して、現在に至っております。この改称の経緯ですが、日本美術家の皆様からのご要望に応じて、このようになったと承知しております。
 私ども藝文協会では、発足以来22年余りにわたって、日本国内或いは海外における美術展の開催や各国美術家との交流を通じた相互理解の増進や世界平和への貢献を目指して活動してきました。具体的には、これまで藝文協会の会長がいるタイ王国ではバンコックとチェンマイを中心に長年交流を続けてきており、コロナ禍による中断はありましたが、今後も継続して実施していく所存であります。このほか、イタリア、ロシア、スウェーデン、ポルトガル、リトアニア、ハワイなどでも交流を続けてきております。
 日本国内では、特に2011年の東日本大震災の復興支援を目的に日光東照宮で開催した美術展を機に、家康公四百年式年大祭(2015年)、翌年の御鎮座400年式年大祭などの重要行事の機会を含めて、コロナ禍の期間も続けてほぼ毎年、日光東照宮との共催で美術展などを開催してきております。
このようなご縁があって、今回ベトナム・ダナンでは初めての開催となった次第です。
 この度は、厄災を封じる神事「清祓」に肖りまして、厄災、災害を封じ込める意味で「芸術清祓」と名付けた芸術作品をデザインした幟旗をここダナンホテル三日月敷地内に設置された日光東照宮分社「ベトナム東照宮」に掲揚する催事が行われ、2か月間掲揚され続けます。
 最後になりましたが、矢ヶ部在ダナン日本国総領事にご来臨いただきました。誠にありがとうございます。この度ご渡航いただいた日本美術家の皆さま、ご渡航いただけなくとも、出展いただいた美術家の皆様に感謝申しあげます。また、ダナンホテル三日月の皆様には絶大なご協力に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

藝文協会赤尾信敏最高顧問挨拶

 

在ダナン日本国総領事館矢ヶ部義則総領事祝辞
 一般社団法人藝文協会最高顧問、赤尾信敏元在タイ日本国特命全権大使、同協会代表理事石川文隆様、およびご列席の皆様、本日はベトナム東照宮の幟旗掲揚証書授与式にご招待いただき誠にありがとうございます。在ダナン日本国総領事館を代表して一言お祝いの言葉を述べさせていただきます。
 この度ベトナム東照宮において披露されるのは、現代美術家による平和への祈りが込められた美術作品の幟旗と承知しておりますが、日越外交関係樹立50周年の節目の年にダナンホテル三日月において、このような芸術作品の幟旗が披露されることは大変に有益であると考えております。平和の重要性が再認識されている現代の国際情勢のもと、かつてベトナム戦争時の激戦地であったこのダナンにおいて現代美術を通し、日光東照宮御祭神徳川家康公の平和思想を具現するという趣旨で開催される今回の式典は誠に時宜を得た有意義な行事であると言えるのではないかと思います。
 ダナンホテル三日月は開設以来さまざまな文化交流事業を行ってこられましたが、今年については2月に元大関の小錦関による相撲のデモンストレーションイベントを開催されるなど、50周年を祝し、一層活発にさまざまな日越間の文化交流事業を実施されておられます。
 ホテル三日月はベトナム東照宮や、今回の幟旗も含め、ホテル三日月自体がダナンにおける日本文化の発信拠点の一つとなっており、日越間の交流を推進する立場にある日本総領事館としてもその活動を高く評価しております。
 最後になりますが、本日ご列席の皆様方のご健康、藝文協会およびホテル三日月並びにベトナム東照宮の今後のご発展、および日越両国間の関係強化を祈念し、私の挨拶を終えさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

在ダナン日本国総領事館矢ヶ部義則総領事祝辞

益子美智緒会長室室長より証書を授与される日本画家中島茂夫氏

 

続いてベトナム東照宮を代表し、ダナンホテル三日月益子美智緒会長室室長より芸術清祓掲揚証書が日本より渡航した芸術家9名に授与された。

 

一般社団法人藝文協会代表理事石川文隆挨拶 
 本日は遠路はるばる日本よりご参加いただいた日本の芸術家の皆様が世界の平和を願い、「芸術清祓」の幟旗に思いを託して頂きまさに掲揚されております。本当にありがとうございます。  
 先ほど赤尾最高顧問よりご説明があったとおり、「清祓」は神社仏閣において行われる厄災を封じ込める神事でございますので、それに肖る形で美の術と書いて美術と呼ぶことから、美しいものを生み作り出すという技が世界の平和につながっていくのではないかと私は感じております。
  また、一回で終わらせると言うのは非常に寂しいことでございますので、今後とも複数回すすめて参れればと感じております。本当に美術は美しい術ですから、美しいものを生み出すということは世の中を美しくする、それは非常に素晴らしい文化です。これは日本に限らず、ベトナムやアジアすべて、そして世界においても、皆さんそういう思いでいらっしゃると心得ます。美しいものが平和を生むんだと認識して頂きまして、なんとか今後も是非頑張ってご活動いただければと思います。最後になり申し訳ありませんが、在ダナン日本国総領事矢ヶ部義則総領事様ご来臨ありがとうございました。また矢ヶ部総領事様にもご来席いただけましたことは、本件を非常に高くご評価いただいた結果であると思っております。改めて総領事様に御礼もうしあげます。
 そして、ダナンホテル三日月益子美智緒様をはじめ、多くのホテルスタッフの皆様のご協力によって、日本とベトナムの友好関係を長く継続するために非常に意義深い交流ができたと私は認識しております。
 このような形ではございますがご挨拶を終えさせて頂きたいと思います。誠にありがとうございました。

藝文協会代表理事石川文隆

ダナンホテル三日月内ベトナム東照宮での様子(夜景)

ベトナム人の学生や親子連れも多く来場し、美しい日本美術に感動していた 

 

ダナンホテル三日月内のエレベーターにワークショップ案内が映し出される

以上を以て「芸術清祓」幟旗掲揚証書授与式が終了した。

 

ベトナム東照宮芸術清祓視察

 2023年4月15日(土)、日光東照宮分社として国外に初めて建立されたベトナム東照宮(ダナンホテル三日月内)にて行われる神事「芸術清祓」に芸術家・同行者の文化使節団が成田空港からダナン国際空港に向けて出発した。
 凡そ6時間を要してダナン国際空港に同日夕刻に到着した。そして到着直後、日光東照宮御祭神徳川家康公の御霊が込められた「日光東照宮分霊三日月神輿」前にて記念撮影を行い、今後のプログラムに向けて士気を高めた。

日光東照宮分霊三日月神輿前記念撮影

16日、17日 日本美術家による日本美術ワークショップ

 到着翌日、翌々日は日本芸術家による日本美術ワークショップが開催された。初日はエッグ・デコパージュ美術家眞﨑博子氏、書家小栗秋香氏、同じく書家島本白州氏の3名が行い、翌日はインスタレーションアート永井洋子氏、ステッカークラフト平野光代氏、書家白水春鵞氏、そして前日に引き続き書家小栗秋香氏、島本白州氏が参加した。
 会場はバンケットルームに隣接するホワイエとなり、壁には丹頂鶴がデザインされた日本風情豊かな空間で行われた。
 会場には、宿泊客の他、ダナン大学やドンア大学の学生、レーキュドー高校の生徒など凡そ100名の参加があり、日本文化に興味を持つたくさんのベトナム人で溢れ、熱心に作品制作をしている様子が伺えた。
 他、オプショナルツアーにて、フエやホイアン、そしてホーチミンなどを観光した一行は古きベトナム文化を満喫し、無事帰国した。

書家島本白州氏による書道レクチャー

書家小栗秋香氏による書道レクチャー

書家白水春鵞氏による書道レクチャー

インスタレーション・アート作家永井洋子氏による生け花レクチャー

ステッカークラフト作家平野光代氏によるバンブーコースターレクチャー

エッグ・デコパージュ美術家眞﨑博子氏によるネックレスレクチャー

一般社団法人藝文協会(芸文協会)