一般社団法人 藝文協会(芸文協会)

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「第7回子供ふれあい芸術展」/「日本現代文化美術展」開催報告

 

初日開会式

平成26年8月1日午前、東京都立産業貿易センター二階展示室では、併設展「日本現代文化美術展」と今年で7回目を迎える「子供ふれあい芸術展」の開会式と子供の表彰式が始まろうとしていた。

午前10時、受付の時間前から両展出展の日本美術家や「子供ふれあい芸術展」入賞の子供たちが続々と入場し、開会式の会場は多くの人で埋め尽くされていた。

午前11時の開会の幕を切って落としたのは、今年の絵画部門最優秀賞受賞者の一人、長谷川遼人君による「平和の鐘」鳴鐘から開会式が始まった。

開会の挨拶には世界芸術文化交流会の赤尾信敏最高顧問(ウィーン、ジュネーブ国際代表部大使、在アメリカ特命全権公使、在タイ日本国大使など歴任)から為され、続いてご来賓のタイ王国公益財団地球温暖化防止基金専務理事アヌワット・ブーンニティー氏の祝辞と同時に、タイ国立シラパコーン大学ヴィショーク・ムクダマニー教授(元副学長)が紹介され、教授からも祝辞が述べられた。そして、社会教育美術教授の認定には日本芸術院会員の塗師祥一郎先生が代表を務め、赤尾最高顧問からその賞状が授与され(代表者以外は同日開会の第7回世界芸術文化交流会懇親会にて授与された。)その後に第7回子供ふれあい芸術展子供入賞者へのメダル授与が授与された。

 

     

子供入賞者には同展に出品した日本美術家によって最優秀賞、優秀賞、佳作賞の順にメダルが首に掛けられ、金銀銅それぞれのメダルを胸に誇らしい表情で開会式出席者に顔を向けていたことが印象的であった。

また、世界芸術文化交流会教育顧問を務める坂本半酔先生からは坂本賞の賞状と副賞の色鉛筆が3名の受賞者に手渡され、同会代表理事賞には絵画と書の部門から1名ずつが入賞し同じく賞状が手渡された。

凡そ正午には開会式は終了し、軽食が配られると美術教育プログラムとなる美術教室「絵の描き方・見方」が開始された。

この教育プログラムには、美術教育誌『bun-ten』49号の企画「美術館に行こう。」や50号のギャラリートーク掲載にご協力頂いた白日会常任委員の髙梨芳実先生と寺久保文宣先生のご両名によって行われ、楽しい話術と冴え渡る筆さばきで一枚の肖像画が見る間に仕上がっていく模様が披露された。

その模様をライブカメラ映像からスクリーンにプロジェクター投影していると、完成間近には写し撮るカメラの顔認識センサーが反応し始め、機械が人間として絵画を捉えるという場面もあり、人の作る絵画が写真や映像を超えていることの証明にもなったように思え、美術のプロの技を目の当たりにした子供たちも、きっと驚いた事だろう。

そして、凡そ1時間10分の美術教室ではあるが美術教育の実践として、その場に居た殆どの美術家から、「大変良かった」という声も多く、高い評価が得られたと主催側も確信した。このように、本展(両展)は、展示のみに留まらず、美術教室という動きのある形で初日を迎え、本展の第一の目的は果たされたように強く感じることができた。

会期は8月1日から3日という短い期間ではあったが、延べ2000人を越える鑑賞者で盛況に幕を閉じた。(主催者報告として東京都産業貿易センター確認入場者数)

赤尾最高顧問開会挨拶

赤尾最高顧問は両展出品者へのお礼と猛暑にも関わらず多数ご来場頂いた美術家や子供たちへ労いと感謝の意を述べ、その内の一つ「子供ふれあい芸術展」は、主催の社団法人世界芸術文化交流会の紹介を挨拶中に述べた。2000年にタイバンコクを本部に発足した当会は本年で15年目を迎える節目とともに終戦70周年を来年に迎えることによって、両展は平和提唱を目的としている旨を説明した。

また、当会の目的には大きな三つの柱として、日本美術の振興、美術による社会教育の実践、世界平和の提唱があることを説明し、特に美術による社会教育は将来を担う子供たちに重要な役割があると強く述べた。

アヌワット専務理事(写真・右)
ヴィショーク教授 (写真・左)


日本語によるご挨拶とともに、タイ国立美大ヴィショーク・ムクダマニー教授をご紹介頂く。教授はタイ語で展覧会に多くの子供の作品が展示され、そして日本とタイとイタリアの子供の作品がこの場所で交流している事を喜ばしい旨を述べ、将来はそれぞれの国において大切な存在になると激励した。

塗師祥一郎先生祝辞

美術教室「絵の描き方、見方」特に子供の作品に対し、「溌剌として良い作品が並んでいる」と子供たちの作品について述べ、ただ描くというだけではなく、描いている最中に何を考えて何を伝えようかということが伝わる。とコメントし、「これからも頑張ってください」と激励した。

白日会常任委員髙梨芳実先生作画(写真右)、
同寺久保文宣先生解説(写真左)

 

     
     

世界芸術文化交流会第7回懇親会開催報告

同日、午後2時

両展の会場東京都立産業貿易センターに近いシーサイドホテル芝弥生にて、第7回の世界芸術文化交流会懇親会が開催された。

前回、2012年に開かれた懇親会は、関東大震災や戦後の大震災の被害規模を遥かに凌ぐ、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)という、明治以後最大の災害への追悼を意とするものであったが、その被災の影は未だ消える事はなく、世界芸術文化交流会が今後開催してゆく懇親会では、その追悼の意を決して無くしてはならないと、主催者は強く感じ、この度の宴席も美術家の方々と共に「がんばろう日本」の想いへの再確認のようなものとして開催したものである。

そのような主催の意を汲み、今後平和の意志を繋いでゆく子供たちへの教育を意識して、懇親会開会の挨拶には、同会教育顧問の坂本半酔先生に買って出て頂いた。

次いで両展の展示監修を務めたヴィショーク・ムクダマニー教授のご挨拶の後に「社会教育美術教授」の賞状が懇親会出席の認定者に手渡されるセレモニーが行われた。

宴席の幕は、同会東洋芸術顧問(元「墨」編集長)宗像克元氏の挨拶と乾杯コールによって賑やかに開け、宴席終了まで美術家の皆様の歓談で会場は盛り上がり、凡そ2時間の宴席は幕を閉じた。

 

     

 

 

◎代表理事石川からの謝辞

 

◎宗像東洋芸術顧問乾杯コール

 

◎授賞式の1コマ、ヴィショーク教授と

 

◎坂本教育顧問スピーチ

 

会期:2014年8月1日(金)〜3日(日)
会場:東京都立産業貿易センター浜松町館2F展示室
主催:一般社団法人世界芸術文化交流会
(本年より「子供ふれあい芸術展」主催運営を株式会社フィネスから移譲されました。)
後援:タイ赤十字/公益財団法人日本ユニセフ協会/心の東京革命推進協議会
産經新聞社/ぺんてる株式会社(協賛)
協力:タイ国立シラパコーン大学アートセンター/寺久保文宣・髙梨芳実(白日会常任委員)※美術レクチャー
広報:「bun-ten」(株式会社フィネス発行美術専門誌)

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